漫画家の経験生かして着物づくり ストーリー性ある図案で「風彩染」

有料記事

吉川真布

凄腕しごとにん

 着物作家の加藤洋平さん(40)は漫画家の経験を生かした作品で知られています。顧客からの依頼に応じてオーダーメイドでつくる「ストーリー性のある図案」の着物は年間約20枚。技法や作品に込められた思いをたどりました。

かとう・ようへい 1981年生まれ。同志社大卒業後は漫画家として活動し、2007年に「週刊少年ジャンプ」の漫画賞で最終候補に残り、賞金を獲得。20代半ばで着物作家に転じた。

 花嫁衣装の色打ち掛けは、鮮やかな色合いと縁起のよい柄が特徴だ。

 新婦の着姿をイメージしながらラフ画を描き、図案や色を決める。生地に鉛筆や墨で線を引き、染める。緋色(ひいろ)や、深い緑の常磐色など、約60色に彩られた鮮やかな反物に、黄色の染料をつけた筆をのせていく。大きな染めから、細かい柄の染めまで様々な工程を担う。

 得意とするのは、ぬれた生地…

この記事は有料記事です。残り1044文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら