女性差別は「必要悪」なのか 現役医師らが不正入試裁判に込めた思い

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塩入彩
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 「話には聞いていたけど、本当だったんだ」

 東京都内の病院に勤務する医師の長谷川麻矢さん(45)は2018年、あるニュースに接し、思わず納得した。

 文部科学省の元局長らの汚職事件に関連し、舞台となった東京医科大で女性の受験生の点数を減点するなどの差別があったことを伝えるニュース。その後の文科省の調査で、同大を含む10大学の医学部で、同様の不適切な入試があったと明るみに出た。

 長谷川さんは、06年に東京医科大を受験したが不合格に。同じ年に国立大医学部に合格して進学し、医師となった。ニュースを目にしたのは、すでに医師として働いていた時だった。

 思わず「だからだよな」と思った。

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 医師として働く中で、「女性…

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    長野智子
    (キャスター・ジャーナリスト)
    2022年9月10日9時47分 投稿
    【視点】

    衆議院議員の9割が男性という同質性の中で政策が決められる国会に、もっと女性国会議員を増やすべきではと言うと、必ず言われるのが「男女ではなく能力でよい」という言葉です。本当にそのとおりだと思います。ただ現実はというと、能力があっても女性という

    …続きを読む