「英国人の模範」国民に慕われた君主 激変見守ったエリザベス女王

有料記事エリザベス女王

ロンドン=金成隆一 ワシントン=下司佳代子

 激動期の英国を70年以上見守ってきたエリザベス女王が、96年の生涯を終えた。英国国教会の長で英軍の統率者、英連邦のうち十数カ国の元首――。大きな影響力を持つ君主ながら、勤勉で控えめ、いつも笑顔を絶やさず、国民の4人に3人が「好き」と慕う名君主だった。

 1952年2月、父ジョージ6世の死去により、わずか25歳で王位を継いだ。大英帝国は崩壊し、植民地は次々に独立。英国は経済的にも斜陽をたどり、米国に超大国の地位を明け渡した。国を二分する国民投票を経て、2年前には英国が欧州連合(EU)から離脱した。

 「喪失の女王(クイーン・オブ・ロス)」とも称されたエリザベス2世の最大の功績は、伝統ある王室の改革だった。

パーティー廃止、宮殿公開… 数々の王室改革

 貴族の娘をお披露目するバッ…

この記事は有料記事です。残り1285文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら