国際芸術祭「あいち2022」が開幕

佐藤雄二
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 「あいちトリエンナーレ」を引き継ぐ国内最大規模の国際芸術祭「あいち2022」が30日、県内4エリアで開幕する。

 テーマは「STILL ALIVE(スティル・アライブ) 今、を生き抜くアートのちから」。愛知県刈谷市出身のアーティスト河原温(1932~2014)が「I AM STILL ALIVE(私は生きている)」と世界の知人たちに発信しつづけた電報作品にちなんでいる。

 32の国と地域から100組の作家が参加する。片岡真実芸術監督は「先行きが見えない現代をいかに生き抜くか。多彩な芸術表現を楽しみながらパワーをチャージしてほしい」と来場を呼びかける。

 愛知芸術文化センター(名古屋市東区)では現代美術とパフォーミングアーツを中心に約60組が作品を披露。センター地下2階エントランスでは小野沢峻(拠点・東京)による六つの球の振り子作品が出迎える。

 一宮市では市役所周辺と尾西方面に19組。閉鎖したスケートリンクや看護学校旧校舎、毛織物会社の旧工場など10カ所で展示する。真田岳彦(東京)が県内各地の市民と制作した羊毛の樹木が市役所を飾る。

 常滑市は、やきもの散歩道にある旧製陶所など5施設とINAXライブミュージアムで土と陶にちなむ12組の作品が楽しめる。デルシー・モレロス(コロンビア)は無数の土製クッキーを焼き上げた。

 名古屋市の有松地区は、町並み保存地区の日本家屋など12カ所に、有松・鳴海絞りと共鳴する手工芸ふう作品を展示する。参加作家9組。ミット・ジャイイン(タイ)のカラフルな絵画が街を彩る。

 片岡監督は「世界がローカルの集合体であるように、4エリアそれぞれが主会場です」と話す。

 10月10日まで。現代美術展の入場券は会期中のフリーパス(一般3千円、高校生以上学生2千円)と当日限りの1DAYパス(一般1800円、高校生以上学生1200円)がある。中学生以下は無料。パフォーミングアーツは別料金。問い合わせは入場券管理センター(052・307・6650)へ。(佐藤雄二)

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