性暴力やセクシュアルハラスメントをなくそうと、短詩の世界でも声を上げた人がいます。複数人で「五七五」の長句と「七七」の短句を交互につなぐ「連句」に取り組む高松霞(かすみ)さんは、俳句や短歌、連句の会での被害体験を募り、全国の団体にハラスメントへの対策を求める要望書や、ガイドラインを示したパンフレットを送りました。自身もセクハラ被害に遭った経験があり、「10年後、20年後にこの世界にいる人たちのために」という思いが原動力になっていると話します。

たかまつ・かすみ
連句人。プロジェクト「短歌・俳句・連句の会でセクハラをしないために」を立ち上げた。都内の連句団体に所属し、連句未経験者のためのワークショップ「連句ゆるり」も開催。ライターとしても活動する。プロジェクトの詳細や、パンフレットを販売する書店一覧などはnote(https://note.com/kasumitkmt/all)から。

 ――「短歌・俳句・連句の会でセクハラをしないために」と名付けたプロジェクトを立ち上げました

 「(性暴力に抗議するフラワーデモが国内で始まるなどした)2019年に#MeTooの盛り上がりを目にし、短詩の世界でも何かできるのではないかと思いました。(俳句や短歌を詠む人が集い、作品を発表する)結社やグループなど、様々な場所でセクハラがあると聞いていたので、体験を集めたら何か力になるのではないかと考えました」

「恋句が得意でしょう?」「デートしてくれ」

 ――まずネット上で被害体験を募ったんですね

 「19年3月からnote(投…

この記事は有料記事です。残り2353文字
ベーシックコース会員は会員記事が月50本まで読めます
続きを読む
現在までの記事閲覧数はお客様サポートで確認できます
この記事は有料記事です。残り2353文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
この記事は有料記事です。残り2353文字有料会員になると続きをお読みいただけます。