韓国で元徴用工問題の解決探る「協議」設置へ 日韓関係の大きな懸案

有料記事徴用工問題

ソウル=稲田清英 鈴木拓也
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 日韓関係の懸案になっている戦時中の元徴用工をめぐる問題の解決に向け、韓国内で韓国政府関係者や有識者らによる協議の場が近く設けられることが分かった。複数の関係者が20日、明らかにした。尹錫悦(ユンソンニョル)政権は前政権時に悪化した両国関係の改善をめざしており、日本側に提示できる具体的な解決策があるかが、話し合われるとみられる。

 関係者によると、協議の場の詳細は近く発表される見通し。日韓関係に精通する有識者らが、関係者の意見を幅広く聞きながら議論を進めるという。

 5月に発足した尹政権は日韓関係の改善に力を入れる姿勢を示している。最大の懸案が元徴用工の問題で、2018年の韓国大法院(最高裁)判決で日本企業に元徴用工への賠償が命じられ、韓国内の資産が差し押さえられている。

 賠償のためにこの資産が売却…

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    遠藤乾
    (東京大学大学院法学政治学研究科教授)
    2022年6月21日10時39分 投稿
    【視点】

     安全保障と歴史認識のふたつの論理はともに日韓関係をずっと彩ってきた。とはいえ、双方が常に同様に日韓関係に影響を与えたわけではない。冷戦中長い間、前者が後者を覆い隠し、あるいは圧倒し、後者の争点化が遅れてやってきた。1990年代以降、歴史認

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    箱田哲也
    (朝日新聞記者=朝鮮半島担当)
    2022年6月20日23時47分 投稿
    【解説】

     韓国の司法が日本企業に賠償を命じた徴用工判決で、韓国政府が何らかの決断をするには、原告や彼ら彼女らを支えてきた人々の意見を聞く作業は避けて通れない。韓国政府がその煩わしさから、勝手に判断すると、問題はむしろ悪化する可能性すらある。  官

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