「防ぎ得た死」なくすDMAT 愛知医科大・津田雅庸特任教授に聞く

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聞き手・高橋俊成
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東海の防災を考える

 地震や水害などの大災害で、大勢の死者・負傷者が出たときに活動するのが「災害派遣医療チーム」(DMAT)です。愛知医科大学災害医療研究センターはDMATの拠点で、災害に対応できる人材育成も担っています。災害時の医療やDMATの活動について、津田雅庸(まさのぶ)センター長に聞きました。

 ――災害医療研究センターの役割を教えてください。

 「愛知県南海トラフ地震で大きな被害を受ける可能性が高い地域です。センターは学問的・教育的に災害を扱う専門部署です。県から委託を受け、DMATの研修や、災害に対応できる人材育成などを担っています」

 ――DMATはどのようなチームですか。

 「1チームは医師1人、看護師2人、業務調整員1人の計4人が基本です。自分たちで車などを運転しし、発生から48時間以内に被災地に入ることを目指します。現地では、負傷者の治療・搬送、被災した病院の支援をします。業務調整員は通信手段や食事の手配など、チームとして動くための事務を担います」

 「DMATのメンバーは、災害医療の知識や無線の使い方など、4日間の研修を受けています。その後も5年間に2回以上の研修を受け、スキルを維持します」

 ――なぜこうしたチームができたのですか。

 「きっかけは1995年の阪…

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