相次ぐ給食費の値上げ、仕方ない? 地域で異なる負担、どう考える

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中村瞬
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 食材価格の値上げに伴い、学校給食の値上げの動きが相次いでいます。こうした動きや、公教育における給食の在り方について、学校給食に詳しい跡見学園女子大の鳫(がん)咲子教授(行政学)に話を聞きました。

値上げは仕方ないことなのか

 ――給食費の値上げが相次いでいます。

 世界では給食費が無償の国もありますが、日本では学校給食法で「食材費は保護者負担」とされています。現在の制度では、食材費が値上がりした場合、基本的に、食材費の値上げ分が保護者の負担に跳ね返ります。

 一方で、値上げをしなければ、給食の質が落ちてしまう問題が生じます。いずれも、生活が困難な家庭ほど影響を受けます。給食のない夏休みに体重が減る子もいます。子どもの健康の下支えという役割を、給食は担っています。

 ――とすると、値上げは仕方ないことなのでしょうか。

 問題は、保護者負担を増やす…

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    仲村和代
    (朝日新聞社会部次長)
    2022年6月18日11時20分 投稿
    【視点】

     親の仕事の都合で、小中学校時代、合計6つの学校に通いました。地域によって、給食のありようがまったく違うのを体感しました。例えば、牛乳パックが四角だったり三角だったり、たたみ方や片付け方がそれぞれ違ったり。子どもにとっては「へー」の連続でし

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    田渕紫織
    (朝日新聞社会部記者=メディア、子ども)
    2022年6月18日12時39分 投稿
    【視点】

    食材費の高騰を受け、作る側がやりくりしながら少しでもいい給食を提供しようとする「あの手この手」がメディアによく取り上げられています。他の学校や自治体が参考にできるという意味で、重要なことだと思います。 一方で、鳫先生が投げかけている、給食

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