趙治勲、ジョーク交えて語った心境 井山裕太が抜いた本因坊10連覇

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大出公二
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 井山裕太本因坊が11連覇を達成した本因坊戦第4局には、立会人としてそれまでの連覇記録保持者、趙治勲二十五世本因坊が臨場していた。「空前絶後」といわれた、24年前の自身の本因坊10連覇を超える大記録を目の当たりにして、一流のジョークを交えながら心境を語り、囲碁界の天下のゆくえについて展望した。

 「井山さんと10連覇で並ぶのは心地よかったです。正直今回ばかりは負けて、いつまでも10連覇で並んでいたかったのが本心でした。11連覇は目の上のたんこぶみたいで嫌です。こうなったら、遥(はる)か彼方(かなた)、20連覇までお願いします」

 井山の11連覇達成後、日本棋院から発表された趙のコメントだ。昨年、自身の記録に並ばれた際は「僕の10連覇は終着駅になりましたが、井山さん、あなたの10連覇はただの通過駅です。次の停車駅は20連覇ですか?」とコメントしていた。

 生の声を聞きたくて現地で取材した。

 「もうこれから井山が大記録をつくっても、僕への取材はないでしょう。これで最後です。一抹の寂しさがありますね。同時にほっとしたというかね」

「ふんだりけったり」「紙がどんどん積み重なって…」。趙治勲二十五世本因坊が井山裕太本因坊の偉業について、囲碁界の未来も見据えて語りました。

 「こういう取材には不快感も…

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