奈良時代、苦難を乗り越えて唐から来日した僧侶鑑真の開いた世界遺産・唐招提寺(奈良市)で5日、国宝の鑑真和上坐像(ざぞう)を安置する御影(みえい)堂(重要文化財、奈良時代)の修理完了を祝う法要が営まれた。

 鑑真は5回の航海に失敗し、失明しながらも唐から日本に渡った。最初は東大寺(奈良市)で、その後は唐招提寺で、仏教の経典や教義、戒律を広めた。8世紀につくられたとされる鑑真和上坐像は、日本最古の肖像彫刻ともされる。御影堂の工事に伴い、鑑真の命日の「開山忌」に合わせて境内の新宝蔵で公開されるなど一時的に離れていた。

 御影堂は、もとは興福寺の別当坊の一つで皇族らが入門した門跡寺院「一乗院」の建物。現存する建物は江戸時代の1649年に建てられ、平安時代の代表的な建築様式「寝殿造り」の趣を残す。

 県庁や裁判所を経て、1960…

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