ピアニストで数学研究者の中島さち子さん 「文系・理系の枠超えて」

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聞き手・小川詩織
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 ピアニストの中島さち子さんは、高校時代に国際数学オリンピックで金メダルを取り、今も東京理科大学などで数学やSTEAM(科学、技術、工学、芸術、数学)について研究しています。

 国は理系の女性研究者を増やそうとしていますが、中島さんはそもそも「文系」「理系」と分けることがおかしいと指摘します。7日に閣議決定される「骨太の方針」案にも、文理の枠を越えた人材育成が盛り込まれました。

 これからの女性研究者の育て方について、中島さんに聞きました。

高2での文理選択、選んだのは「文系」

 「理系分野は女子の方が苦手」

 「男性が理系で、女子は文系」

 こうしたアンコンシャスバイアス(無意識の思い込み)は、小学校から中学校の間に多く起こりはじめるという調査結果があります。

 理系に進む女子が少ない理由は、こうした社会的な無意識バイアスによるものが大きいと感じます。

 私は女子校出身です。その影響もあるのか、当時は、男だから女だからということはあまり考えず、自分の素直な気持ちに従って、好きな勉強をしていたように思います。

 数学も好きでしたが、答えがない文系科目も面白く勉強しました。文学も数学も、「自由に考え続ける」という点でよく似ていると思います。

 高校2年で文理を選択しなければならず、とても迷いましたが、実は文系を選びました。

 数学は大好きであり学校外の…

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