台湾思い浮かべ、じっとロシア注視の中国 学んだ戦術の善し悪しとは

有料記事ウクライナ侵略の深層

聞き手・古谷浩一
[PR]

 終わりの見えないロシア軍による非情なウクライナ侵攻。ロシアを非難する国際社会の輪には加わらず、状況をじっと眺めているように見えるのが、いまや軍事大国とも言える中国です。中国軍はいま、いったいその何を注視し、何を教訓として学んでいるのでしょうか。中国の軍事事情に詳しい笹川平和財団の小原凡司・上席研究員に聞いてみました。

 ――中国軍はこの戦争をどう見ているのでしょうか。

 中国軍は、核を持った大国というものは米国や国際社会が止めることができないのだ、ということをよく理解したと思います。

 ただ同時に、止めることができなくても、それが戦争に勝利することにつながるかというと、それは別の問題だということも理解したのではないでしょうか。

 当然ながら、中国は台湾有事に絡めて事態を注視しています。中国軍が台湾に武力侵攻しても、状況が長期化すれば、国際社会が結束する余地を与えてしまう。核の威嚇は有効だということを理解したうえで、やるのであるならば非常に短期間で占領を完成させなければならない。そう考えているでしょう。

「ハイブリッド戦」の現実は

 ――台湾有事の可能性を考え…

この記事は有料記事です。残り1631文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

ウクライナ情勢 最新ニュース

ウクライナ情勢 最新ニュース

ロシアのウクライナ侵攻に関する最新のニュース、国際社会の動向、経済への影響などを、わかりやすくお伝えします。[もっと見る]