物価高・コロナ影響? 無料弁当に過去最多の列 51歳初の路上生活

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長野佑介
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 普通の生活から転げ落ちるのは、あっという間だった。

 男性(51)はつい最近まで東京で警備員をしていた。

 故郷の北陸の中学を卒業し、飲食業、自衛隊、電子部品メーカーに水商売と、職を転々としながら30代半ばのときに東京にやってきた。

 その後、腰をすえて生計を立てていたのが警備員の仕事だった。

 だが、週5~6日あった仕事がコロナ禍後、週2~3日に減った。収入も大幅に減った。そこに持病だった腰痛の悪化が重なった。

 仕事を続けられず今年4月にやめると、会社の寮も出ざるを得なくなった。

手持ちの携帯を売っても…

 仕事も住まいも同時に失った。

 蓄えはほとんどなく、ネットカフェや簡易宿を転々とした。日中は図書館などで時間をつぶした。

 リュックサック二つ分ほどの衣類などの荷物は知人に預けた。

 だが、ほどなく路上生活に入った。

 「50代にして初めての路上生活。こんなことになるとは昔は思ってもいなかったです」

 2週間もすると、所持金も尽きた。手持ちのスマホを売りに出そうと、中古販売店を訪ねた。

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 「背面に傷がある」と言われ…

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