地震6年、一度は諦めた理容店主 コンテナハウスで再出発の一念発起

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編集委員・東野真和
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 2016年4月の熊本地震で被災した伊藤友二さん(62)の理容店「B2(ビーツー)」が今月、6年ぶりに元の熊本県南阿蘇村立野地区で再開した。仮設店舗の閉鎖とともに廃業を考えていた気持ちをもう一度奮い立たせたのは、顧客たちの強い後押しだった。

 「B2」は、理容店の英語「バーバー」の頭文字から取った。隣町の大津町にあった父の店で修業した後、1989年4月に立野で自分の店舗兼住宅を構えた。東海大学の農学部キャンパスから近く、下宿生たちがやってきては後輩に引き継いでくれた。

 地震で建物が被災。その後の豪雨もあり、立野地区は一時、全住民が地区外に避難した。伊藤さんも大津町に避難して駐車場で数日車中泊した後、阿蘇市でアルバイトをして生計を立てた。

再建費用の壁、なえた気力

 地震1年後の2017年4月、立野から3キロ近く離れた村内の仮設団地に併設された5軒長屋の仮設店舗で営業を再開した。

 当初は3年で取り壊される予…

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