スペインでは全国大会なし 「スポーツ大嫌いに変わる」仕組みを思う
勝利至上主義を考える
行き過ぎた勝利至上主義が散見される――。そんな理由で、小学生の柔道の全国大会が廃止になった。
スペインでは、サッカーの18歳以下の全国大会は開かれていない。スペイン1部リーグのビジャレアルで育成にかかわる佐伯夕利子さん(48)は全国大会の是非にはこだわらない。Jリーグで3月まで理事を務めた経験から、「スポーツ大嫌いな日本人」を生み出す仕組みを問題視する。
――全日本柔道連盟は小学生の全国大会を廃止にしました。
「全国大会に賛成か、反対か。二者択一で議論が展開されていて、正直残念。そこじゃない、というのが私の考えです。全国大会という競技会の規模感が問題ではない」
――スペインのサッカー界では全国大会はあるのでしょうか。
「スペインでは23歳以下が育成年代とされています。育成年代で開催されている全国大会はU19(19歳以下)のカテゴリーのみです。U19は全国で7グループ地域別に分かれ、最後は7リーグの優勝チームを集めて、全国チャンピオンを決めています」
「18歳以下は最大で自治州、もしくは各県の大会でおさまるようになっているので、全国大会はありません」
――全国大会がなければ、過度に勝利を追い求めることもなくなるのでは。
「例えば、スペインの小学生…
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