入院できず、休業で5700万円減収も 障害者施設、三重苦の第6波

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石川友恵
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 新型コロナウイルスの第6波で医療が逼迫(ひっぱく)し、苦境に立たされたのが障害者福祉施設だ。利用者が感染しても入院できず、施設内で療養を迫られた。基礎疾患を抱える人も多く、ケアにあたる職員の負担が増えた。作業所などの休業で経済的な損失も膨らんだが、政府の支援は十分ではない。クラスター(感染者集団)の発生を経験した大阪の施設に、実情を聞いた。

 障害者福祉施設などを運営する社会福祉法人「コスモス」(大阪府堺市)では1月中旬~2月下旬、6カ所の福祉作業所で働く人ら計150人が感染した。

 「医療が逼迫するなかで、障害のある人はさらに入院しにくくなっていた。施設内での対応はまるで災害のようだった」。皿海みつる理事はそう振り返る。

 作業所に通う人のうち約3割は、同法人が運営するグループホームに入所する。利用者は知的障害があったり、食べられないものを食べたり、自分やほかの人をたたいたりする強度行動障害を抱える人もいて、マスクをつけられない人が多い。さらに、基礎疾患や難病がある人が多数いて、症状が重くなりやすい。

「一時は家族がみとりの覚悟も」

 救急搬送を要請するほど病状…

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