第12回ウクライナで子どもの被害が拡大 41人死亡、50万人以上が難民に
ロシアが侵攻したウクライナで、子どもの被害が拡大している。ウクライナ当局が把握しているだけで41人が死亡し、76人が負傷。産科病院への空爆や避難中に攻撃されて亡くなる例もある。国連によると、すでに50万人以上の子どもが難民となり、近隣諸国への出国を余儀なくされた。
「民間人が避難している!」。制服姿の男性が叫んだ直後にオレンジ色の光が現れ、炸裂(さくれつ)音が響いた。
一帯を包み込んだ煙が引くと、子ども2人と母親らしい女性が倒れていた。一連の映像や写真を6日、現場に記者らが居合わせた米ニューヨーク・タイムズ(NYT)が報じた。子どもはリュックを背負った10代とみられる男の子と、8歳くらいの女の子だった。
NYTによると、迫撃砲による攻撃があったのはキエフから北西約25キロの街イルピン。走って避難していた母子3人と、一家を助けようと同行していた知人男性が亡くなった。
国連人道問題調整事務所(OCHA)によると、2月24日の侵攻開始から3月7日までの時点で少なくとも1335人の民間人が死傷し、このうち474人が死亡した。
子どもの犠牲も後を絶たない。ウクライナ最高会議(議会)のデニソワ人権委員は8日、先月の侵攻開始から同日までに子ども41人が死亡、76人が負傷したとSNSに記した。民間人も巻き込む攻撃が相次いでおり、実際の犠牲者数はもっと多いとみられる。
ロシア軍に包囲された南東部…
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