オミクロン株による新型コロナの「第6波」は高齢者に広がり、死者も増えています。人口あたりの新規感染者数が全国で最も多い、大阪府で何が起きているのか。大阪大の忽那賢志教授に14日夜、オンラインで話を聞きました。
――大阪府のコロナ確保病床の使用率が100%を超えています。大阪大病院の今の様子は?
大阪大病院の病床は、重症患者向けです。これまでは、かかりつけの患者が陽性とわかり、軽症・中等症ならば、別の病院に入院してもらってきました。
でも軽症・中等症ベッドがどこもいっぱいの今、受けてもらえません。持病のある方ばかりで、重症化リスクも高い。治療が必要なので、軽症・中等症病床のない大阪大病院に入院してもらい、治療せざるを得ない状況です。
――亡くなる人は全国的に増え、大阪府では特に顕著です。理由は何でしょうか。
まず、新規感染者がかつてなく多い。オミクロン株の感染拡大のスピードがそれだけ、速かったのです。
東京などと比べて大阪で多い理由の一つは、まん延防止等重点措置のタイミングが遅かったことがあるかもしれません。
まん延防止措置、もう少し早ければ
――まん延防止等重点措置は東京都など1都12県には1月21日から、大阪府など18道府県には1月27日から適用されました。
政治的な判断ですから「こうすべきだった」と言うつもりはありませんが、もう少し早く大阪に措置が適用されていれば、新規感染者数は抑えられた可能性はあります。
まさに今、悪循環が起きています。
これだけ感染者が増えると…
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- 【視点】
「政府は水際対策をしてオミクロン株の侵入を一定期間、遅らせることができた。しかしその間になにができたのか、見えません。」「私たちは欧米の感染拡大をみていて、日本でも流行すると、ある程度はわかっていたわけです。」 この言葉の重みを
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