「知の糧」はアルコール依存症に効く 医療につながる入り口まとめ

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浅野真
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 記者(55)は5年前にアルコール依存症と診断されてから、多くの本を読んだ。

 アルコールに支配された脳に対しては、「知識」で対抗するしかない、と思ったからだ。

 「どうして依存症になるのか」

 「依存症になったらどうなるのか」

 「依存症からの回復とは何か」

 私が断酒を続けることができるのも、これらの問いに答えてくれる「知の糧」とも言える書物の力があったからだ。

 入院した精神科病院に置いてあったのが、「アルコール依存症〈回復ノート〉① 『酒のない人生』をはじめる方法」(アスク・ヒューマン・ケア刊)だ。

 本当に断酒できるのか心配だったが、「この病気は回復可能です」とあり、「よし、断酒、やってみよう」と思うようになった。

 「依存症からは1人で回復できません。助けが必要」といった記述もあり、ヒントになった。

 続刊の「② 『飲まない幸せ』を手にする方法」「③ 『家族』が幸せを取り戻すとっておきの方法」と読み進めたい。

 「アルコホーリクス・アノニマス」(NPO法人 AA日本ゼネラルサービス刊)は、自助会の「アルコホーリクス・アノニマス」(AA)のテキスト的な本だ。

 AAは1935年、米国で2人のアルコール依存症者が出会って誕生し、国際的に広がっている。

 「私たちはアルコールに対して無力である」という立ち位置から、回復をめざすもので、約600ページある充実の書だ。

 巻末には、たくさんの依存症者の体験談が掲載されている。

 「どうやって 飲まないでいるか」(NPO法人 AA日本ゼネラルサービス刊)もAA関連の書籍だ。

 断酒の心得や具体的な方法が丁寧に書いてある。

 「型にはまった習慣を変える」「孤独を取り払う」「怒りと恨みにご用心」などと、実践したい考え方やノウハウが豊富に書かれている。

「禁酒は意思が1割、仕組みが9割」本の帯に共感

 「アルコール依存症 家族読…

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