ユニークな色と形、鍋の具材にも 根付き始めたイタリア野菜

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大村美香
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 パスタ、リゾット、ピッツアといったイタリア料理は日本で広く愛され、イタリア産のワインやチーズも人気です。それでは野菜もいかが? これまでなじみが薄かったイタリア野菜が日本でも普及してきています。

 普及の一翼を担っているのが、種苗会社の「トキタ種苗」(本社・さいたま市)。イタリア野菜を日本に普及させる「グストイタリア」(イタリアを味わう)プロジェクトを進めている。

 ちりめんキャベツ、結球しない葉キャベツ、つやのある白ナス、渦巻き模様のあるビーツ、サンゴのような形のロマネスコカリフラワーなど、ユニークな色や形の野菜の種子が商品カタログにずらりと並ぶ。現在41点を扱う。

 プロジェクトは2009年に始まった。その前年、同社はイタリアに子会社を設立。日本の種子を欧州に販売するのが主業務だったが、逆に「イタリア野菜の種子を日本で売ってみては」との発想が生まれた。

 欧州と日本とは気候も土壌も大きく異なる。輸入した種子そのままでは売り物にならない。育種開発グループブリーダーチーフの中島紀昌さん(43)は「最初にイタリアからの種子をまいたら、8割は発芽しませんでした」と話す。芽を出して育ったものから採種し選んで、日本の風土で育つよう改良を進めた。

 現在は主に家庭菜園や直売所…

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