大阪府警の交番約600カ所、1割を統廃合へ 1人勤務や老朽化対策

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染田屋竜太
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 大阪府警が、府内の交番や駐在所の大規模な再編計画をまとめたことが、府警への取材でわかった。主に府内に約600カ所ある交番が対象で、10年程度かけて1割程度を統廃合する方針。人員は維持するという。1人勤務や建物が老朽化している交番を減らし、業務効率化などをはかるのが狙いで、統廃合する交番は今後決める予定だ。

 府内には2021年末時点で交番が599カ所、駐在所が46カ所ある。府警によると、今回の再編では主に交番を統廃合する。昨年末、吉村洋文知事をはじめ府側にも伝達したという。

 交番は主に都市部に置かれ、警察官が交代で原則24時間勤務。管内のパトロールや捜査、交通取り締まりをする。21年4月時点で全国に6253カ所ある。警察官やその家族が住み込む駐在所は6185カ所。

 府警幹部は、再編の目的の一つに「『1人交番』の削減」を挙げる。

 交番は原則は複数人による交代制だが、警察官の人員によっては、常駐する勤務員が1人だけの場合もある。府警によると、府内の交番全体の約5分の1が「1人交番」という。

 勤務員が1人の場合、地域の見回りなどに出ると「空き交番」になり、府民が訪れても人がいない状態になる。府警は再編で1人交番を減らし、人員を再配置することで複数人勤務の交番を増やす。

 一方で、パトロールを担当する府下の方面機動警ら隊と各警察署との連携を強化。府警幹部は「より効率よくパトロールをすることで治安は低下させない」と説明する。

 府内の交番の約3割は建物の耐用年数を超過して老朽化が進み、バリアフリー化などの改修も難しい状況。設置時から人口構成が変わり、管轄の住民が数百人だったり数万人だったりして一つの交番の業務量に大きな差があるのも再編の理由という。

 直接交番に駆け込むより携帯…

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