自民党の二階俊博元幹事長が10日に出演した和歌山放送のラジオ番組で、衆院の定数見直しで政府が進める「10増10減」について「腹立たしい」と批判した。
地元和歌山県の衆院小選挙区の定数が3から2になることを踏まえ、「もう腹立たしい。こういうことになった原因はどこにあるのか。政府の方針は間違いがあるのではないか。どこをどう直していくんだ。そういう議論はいつも横に置いて(いる)。地方には迷惑な話だ」と述べた。
「10増10減」は「一票の格差」の是正のため、人口比で定数を増減させる「アダムズ方式」に基づいて行われるもの。次の衆院選から適用される方向で、政府が具体的な区割り作業を進めている。しかし、ここに来て自民党内で「地方の声が届かなくなる」などと批判が広がり、「3増3減」にすべきだとの意見も出ている。
また、同じく和歌山県選出の世耕弘成参院幹事長も同じ番組に出演し、「インターネットから農業から国際関係など、政策課題が複雑化してきている。定数を増やし、いろんな分野の議員が出るようにするというのも選択肢ではないか」と述べた。(榊原一生)
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- 【視点】
記事の最後に出てくる世耕議員の「定数を増やすのも選択肢」という発言について、このような方向は真剣な考慮に値すると考えます。 そもそも、人口比で見た国会議員数は、日本は他の主要国と比較して決して多くありません。そうした中で、衆参両院の議
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