中国・天津でオミクロン株急拡大、移動を制限 五輪控え高まる緊張

有料記事オミクロン株

北京=平井良和 諫山卓弥 高田正幸
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 新型コロナウイルスオミクロン株の流行が中国の天津市で拡大し、緊張が高まっている。隣接する北京市冬季五輪の開幕まで1カ月を切るなか、北京に感染が広がれば観客の観戦など運営に影響が生じかねないからだ。大会の「円満な成功」を目指す習近平(シーチンピン)指導部は神経をとがらせている。

 「全力で感染を断ち、首都を守る堀を築け」。天津市共産党委員会の機関紙、天津日報によると、市トップの李鴻忠書記は9日午前1時に会議を招集。市幹部を前にげきを飛ばした。

 市衛生当局によると、8日に津南区の学習塾に勤める女性(29)と同区の小学生女児(10)の新型コロナへの感染がわかり、9日にいずれもオミクロン株であることが判明した。市中感染とみられ、感染の経路はわかっていない。濃厚接触者や周辺住民の検査で、10日午後6時までに計41人の感染が確認されている。

 公表されている限り、中国でこれほど大規模なオミクロン株の流行は初めてだ。北京と天津は高速鉄道で30分程度。通勤圏内でもあり、往来は多く、一気に警戒感が高まった。

 天津市は感染者がいる地域を封鎖したほか、約1400万人の全市民へのPCR検査の実施を決定。濃厚接触者など計約7万5千人を隔離した。市外へ出る場合には48時間以内のPCR検査の陰性証明と、地域の自治組織などの許可を得ることを義務づけた。

 北京市も先月23日以降に天…

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