「若者は課題じゃなく資源」LGBT支援・遠藤まめたさん支える言葉

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今田幸伸
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 生まれた時の体と自認する性別が一致せずに苦しんだ体験をきっかけに、LGBTをはじめとする性的マイノリティーの子どもや若者の支援に取り組む遠藤まめたさん。視察先の北欧で出合って大きくうなずき、活動の励ましとなった言葉があると言います。その言葉と活動への思いを聞きました。

 えんどう・まめた 1987年、埼玉県で生まれ、横浜市で育つ。10代後半からLGBTの子どもや若者支援に携わる。著書に『オレは絶対にワタシじゃない』『みんな自分らしくいるための はじめてのLGBT』など。

 女性の体で生まれた遠藤さんは幼い頃から、女性として扱われることに違和感を抱いてきた。「僕ではなく私と書きなさい」「スカートをはくように」。そう求める学校が苦しかった。やがて違和感の原因は自分にではなく、社会の側にあると気づいた。友人や仲間にも支えられ、一人のトランスジェンダー男性として社会に積極的に働きかける生き方を選んだ。

 家庭でも学校でもない居場所「にじーず」をつくる活動を始めたのは2016年8月。その活動の中でずっと感じていた思いを、明確に表現したと感じた言葉に出合ったのは19年3月のことだった。教育関係の視察ツアーで訪れたスウェーデンで、NGOが運営する若者向けの施設を訪問したときだ。日本語に訳せば「冷凍倉庫」という奇妙な名前のこの施設は、若者の余暇活動や課題解決、学びや就労・起業などを支援する1984年設立のユースセンターだ。

 視察に対応してくれた国際コーディネーターが言った。

 「若者は課題じゃなくて資源…

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