瀬戸内海の「猫の楽園」様変わり シェルター設け、共生探る地域も
小沢邦男 菅野みゆき
「猫の楽園」と呼ばれてきた小さな島が瀬戸内海にある。
周囲約7・6キロ、人口170人ほどの真鍋島(岡山県笠岡市)を訪れたのは昨年12月のよく晴れた日だった。笠岡港から定期船で約1時間。船を下りると、茶や黒、三毛の猫たちがそこかしこから現れる。防波堤やベンチに寝そべるのは10匹前後。やわらかな日差しを受けながら、体を伸ばしたり、あくびをしたり。
漁師らが余った魚を与え、船や家の周りで面倒をみる。そんな猫たちがにわかに世界の注目を集めたのは2010年。きっかけは、仏のイラストレーター、フロラン・シャヴエの旅行記だ。2カ月の滞在で見聞した島の営みを紹介しながら、猫たちをギャングになぞらえユーモラスに描いている。
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