ありがとう「はやとの風」 来春引退へ、車両は観光列車に活用

仙崎信一
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 鹿児島県内で長年、親しまれてきたJR九州の観光特急列車「はやとの風」が来年3月で運行を終えることになった。車両を新たな観光列車に使うためだ。現在運休中だが、JRは25日から3月21日まで、期間限定で運転を再開する。

 はやとの風は2004年3月から鹿児島中央―吉松間の特急としてスタート。近年は週末を中心に2往復してきた。沿線の駅弁「かれい川」が話題になるなど、人気を集めた。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大や、熊本県側の肥薩線が不通になった熊本豪雨の影響もあり、昨年9月から運休していた。

 JRによると、西九州新幹線の開業に合わせて22年秋から武雄温泉(佐賀県)―長崎で運行する新しい観光特急「ふたつ星4047」に車両を使う。そのため、鉄道ファンや沿線に感謝を込めて利用してもらおうと、期間限定ではやとの風を復活させることにしたという。

 年末年始(25日~1月10日)は毎日2往復し、その後は土日や祝日を中心に走らせる。乗車券は発売中。全席指定のため、運賃のほかに指定席特急券が必要。九州駅弁ランキングで3年連続1位となった駅弁「百年の旅物語 かれい川」などの弁当の購入券(引換券)もみどりの窓口で発売している。

 JRは期間中、記念切符の販売など様々なイベントを計画しているという。広報担当者は「長年愛されたはやとの風も来年3月21日が鹿児島での最後の雄姿となります。運行再開の機会に、ぜひご乗車ください」と話している。(仙崎信一)

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