三菱電機、年330件のパワハラ相談 214件解決、8件で懲戒処分

橋本拓樹
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 三菱電機グループ内で、2020年度にパワハラ被害相談が330件あったことがわかった。労働組合の「電機・情報ユニオン」が10日、記者会見のなかで明らかにした。朝日新聞が入手した社内資料によると、うち8件でパワハラが認定され、加害側の社員が懲戒処分になったという。

 三菱電機では、19年に20代の男性社員が自殺し、21年に労災認定されている。上司によるパワハラが原因だったとみられている。

 社内のハラスメント防止研修で使われたという資料によると、パワハラ相談窓口に寄せられたのは三菱電機で111件、関係会社で219件。三菱電機の人事部門がうち238件を調べ、21年3月末時点で214件は解決とした。

 懲戒処分になったものには、上司が部下を1時間以上立たせたまま大声で威圧するように説教したケースがあった。「この数カ月、お前のアウトプットはゼロだ」「7時間もかかったのか。自分なら15分で終わる。お前はバイトか」といった発言によるパワハラもあったという。

 自殺した社員の労災認定が相次ぎ、三菱電機は20年からハラスメント研修の対象を全社員に広げた。三菱電機広報部は研修で資料は配布しているとしたうえで、内容への質問については「社外秘のため回答は差し控える」としている。(橋本拓樹)

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