電力価格高騰で新電力の経営に暗雲 岐路に立つ地域新電力、打開策は

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編集委員・石井徹
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 みやまスマートエネルギー(SE)の戦略企画部参与、渡辺満昭さん(48)は昨年末から今年1月にかけて気が気ではなかった。電力の市場価格が急騰したからだ。

 同社は、福岡県みやま市が実質的に95%を所有する自治体新電力会社の草分けだ。昨年の販売電力量は5100万キロワット時に上り、地域新電力では全国2位。2015年の設立以来、電気事業だけでなく、その収益を地域課題の解決に生かすのを目的に、順調に業績を伸ばしてきた。

 だが、弱みがあった。自前の電源が少なく、電気のほぼ半分は日本卸電力取引所(JEPX)で調達している。地元の太陽光発電などから調達する2割も、FIT(固定価格買い取り制度)の電源なので、価格は市場に連動する。

 通常は1キロワット時10円…

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