戸田奈津子さんが「お手上げ」だった メリル・ストリープのセリフ

有料記事リレーおぴにおん

聞き手 編集委員・塩倉裕
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外国映画は、吹き替えで。それが世界では主流ですが、日本は字幕での公開が多い珍しい国だそうです。なぜでしょうか? 半世紀にわたって映画字幕を手がけてきた戸田奈津子さんは、俳優の「声」が届けるもの、に着目します。

リレーおぴにおん 「声を感じて」

 私は映画好きの子どもで、よく映画館に通っていました。初めて聞き取れた英語のセリフは「サンキュー」。うれしかったですね。

 字幕の文字数はセリフ1秒あたり3、4文字以内です。レイアウトは1行あたり13文字で、2行が限界。それが字幕翻訳の原則です。人間が一瞬で楽に読める字数には限りがあるから。読みきれなければ、状況が分からないまま場面が変わってしまいます。

 外国映画がこれほど多く字幕で公開されてきた国は珍しいと思います。外国語の映画は字幕ではなく吹き替えで観(み)るのが世界の主流だったのです。

 なぜ日本では字幕が広がって…

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