病院で乳児10人がメトヘモグロビン血症 井戸水由来の水道水が原因

松田果穂
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 群馬大医学部付属病院前橋市)は20日、院内の井戸水をくみ上げた水道水で溶いた粉ミルクを飲んだ乳児10人が、血液中の酸素が細胞に行き渡りづらくなる「メトヘモグロビン血症」を発症したと発表した。いずれも快方に向かっているという。

 同院は、安全が確認されるまで、20日から救急外来と歯科口腔(こうくう)・顎(がく)顔面外来を休診し、21日から全ての科で診療を見合わせる。

 同院によると、19日午後5時ごろ、新生児集中治療室(NICU)のある病棟で入院している乳児2人の顔が青白くなっていることに、看護師が気づいた。同じ病棟に入院中の乳児17人の血液を検査したところ、10人がメトヘモグロビン血症を発症していた。10人は直前に粉ミルクを飲んでいたことから、原因は院内の水道水と特定。水質検査をしたところ、基準値の1万2千倍以上の窒素化合物などが含まれていたという。

 同院では敷地内の井戸をくみ上げて水道水としていたが、井戸水を止めて前橋市に給水車を要請した。汚染の原因を調べるため、院内の蛇口やくみ上げポンプなど計7カ所を調査している。(松田果穂)

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