ガソリン価格、7週連続上昇の164.6円 灯油も7年ぶり高値に

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新田哲史
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 ガソリンの値上がりが進んでいる。レギュラーガソリンの18日時点の店頭価格(全国平均)は1リットルあたり前週より2・5円高い164・6円となった。値上がりは7週連続で、約7年ぶりの高値水準が続いている。

 日本エネルギー経済研究所石油情報センターが20日に発表した。

 灯油もタンク1個分の18リットルあたりで前週より46円高い1860円で、約7年ぶりの高値となった。同センターは来週もガソリン価格が値上がりするとみている。

 原料である原油の価格は高止まりしている。世界的に経済活動の再開で需要が増えるなか、中東やロシアなどの主要産油国は生産を大きく増やしていない。日本政府は18日に関係閣僚会議を開き、産油国に増産を働きかけていくことを確認した。

 足元では円安も続いている。20日の東京外国為替市場では対ドルで円安が進み、一時、1ドル=114円60銭台まで下がり、2017年11月以来、3年11カ月ぶりの円安水準となった。原油の輸入代金の支払いもあって、円を売ってドルを買う動きが広がっている。

 原油高騰や円安は幅広い製品やサービスの値上がりにつながる。収まる見通しは立っておらず、家計には負担増になりそうだ。

 野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストは、年初と比べて足元の原油価格が約63%上がり、円安・ドル高が約11%進んだことで、短期的に実質個人消費が0・89%押し下げられると試算している。原油高は短期的に企業収益を7・28%減少させるという。「円安と原油高のダブルパンチは、緊急事態宣言解除後の国内経済の回復に水を差しかねない」と懸念する。

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