国際課税新ルール、G20支持 インフレ圧力「必要に応じ行動」

ワシントン=青山直篤

 主要20カ国・地域(G20)の財務相・中央銀行総裁会議が13日、米ワシントンで開かれ、共同声明を出した。多国籍企業の課税逃れに歯止めをかける新たな国際課税のルールについて、8日に世界136カ国・地域で合意した内容を支持。足元のインフレ圧力については「中央銀行は物価動向の原因を注視している。物価安定を含む職責を果たすため、必要に応じて行動する」と表明した。

 また、G20に続いて開かれた主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議は、中央銀行が発行を検討するデジタル通貨について「透明性や法の支配」などの重要性を確認する声明を出した。

 国際課税の新ルールについて、G20声明は「この合意により、より安定的で公正な国際課税制度が確立する」と評価。記者会見した神田真人財務官も「(国際課税の原則が)100年ぶりに変わった、パラダイム(枠組み)転換、歴史的成果だ」と述べた。

 新ルールでは、法人税に「15%」という世界共通の最低税率を設定。また、多国籍企業の利益の一部に「デジタル課税」を導入し、物理的な拠点の有無に関わらず、サービスの利用者がいる国(市場国)が課税できるようにする。

 最低税率導入の議論を主導してきたイエレン米財務長官は声明で、「『底辺への競争(法人税率の引き下げ競争)』から米労働者を守り、米国や世界の中間層、労働者の負託に応えることが可能になる」と評価した。米議会は党派対立が激しく、今回の合意を承認する手続きは難航も見込まれるが、イエレン氏は「議会と建設的、生産的な協議を続ける」と述べた。(ワシントン=青山直篤)