3歳男児死亡、母親の交際相手24歳男を殺人罪で起訴 大阪地検

 大阪府摂津市で8月、新村桜利斗(おりと)ちゃん(3)が全身やけどを負って死亡した事件で、大阪地検は13日、母親の交際相手の無職松原拓海(たくみ)容疑者(24)を殺人罪で大阪地裁に起訴した。認否は明らかにしていない。

 捜査関係者によると、松原容疑者は9月に大阪府警に殺人容疑で逮捕され、容疑を否認した。その後は黙秘に転じたという。

 起訴状によると、松原容疑者は8月31日午後1時40分ごろから午後5時ごろにかけ、摂津市鳥飼本町5丁目のマンションで、殺意を持って桜利斗ちゃんに高温の湯を浴びせ続けるなどして全身に重いやけどを負わせ、熱傷性ショックで死亡させたとされる。

 捜査関係者によると、母親は事件当時は外出中で、松原容疑者と桜利斗ちゃんが2人で家にいた。

 松原容疑者は逮捕前の府警の任意聴取に、「(桜利斗ちゃんの)うんちを洗うために浴室に連れて行き、シャワーの温度を徐々に上げて驚かす遊びをしていた。60度まで上げて湯を出しっぱなしにし、自分は別の部屋でゲームをしていた」と話し、逮捕後は「(高温の湯を)故意に浴びせていません」と供述したという。

 府警は複数の医師に桜利斗ちゃんの遺体のやけどの状況について意見を聴いた。高温の湯を少なくとも5分以上かけ続けなければ死に至るような重いやけどにはならず、松原容疑者が何らかの方法で桜利斗ちゃんを逃げられないようにした疑いがあるとみていた。

 母子は2018年10月に府内の別の自治体から転入し、摂津市ネグレクト育児放棄)の恐れがあるとして見守り支援を続けてきた。府警によると、母親は昨年10月に松原容疑者と交際を始め、今年5月から同居していた。

 市によると、4月28日に保育所から「桜利斗ちゃんの頭頂部にたんこぶがある」と通告があり、5月6日には母親から、松原容疑者が桜利斗ちゃんをたたいてあざができたと相談があった。

 市は同12日、松原容疑者に暴力を振るわないよう指導した。市と児相との協議では、どちらのけがも母親のネグレクトによるもので、保護の緊急性は低いと判断された。

 6月2日には母親の知人から「このままでは殺される」などと通告が寄せられたが、その後の児相との会議でも虐待のリスク評価は変えなかったという。

 10月6日に始まった府の検証部会は市と児相の対応に問題がなかったか調べ、来年1月に再発防止策をまとめる方針。