オリックス・西浦颯大を笑顔にした助言 もがいた4年、難病で引退

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大坂尚子
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 フェンスをものともせずに飛び込む守備、矢のような送球、思い切りのいい打撃に走塁――。難病と闘い、22歳の若さで現役引退を決めたオリックスの西浦颯大(はやと)は、何かしてくれるんじゃないかというワクワク感のある選手だった。

 高知・明徳義塾高で4度甲子園に出場。2年夏には聖地で満塁本塁打も放った。俊足好打の外野手は、身体能力の高さにあぐらをかかない努力の人だ。

 その姿を最初に見たのは入団2年目、2019年の春季キャンプだった。1軍メンバーに抜擢(ばってき)され、全体練習後に送球練習を繰り返していた。どんな体勢でも正確な送球をできるように、コーチと二人三脚で練習していた。

西武・秋山翔吾の助言

 開幕スタメンをつかんだが、裏ではもがいていた。任された打順は2番。自ら出塁するだけでなく、犠打やエンドラン、進塁打など自分を殺してチームプレーに徹することも求められる。「考えることが多くて頭が痛くなる」と悩みを漏らしたこともあった。

 「1番を打ってみたい。理想は秋山(翔吾)さん。本塁打も打てて、出塁率も高いから」。そう話していた。

 オリックス担当記者になる前、西武を担当していた私は後日、そのことを秋山に伝えた。

 すると、「若い時にそういう…

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