「性教育は必要な学び」 大阪の障害者施設が取り組む先進授業
障害のある若者らが高校卒業後に学ぶ福祉施設「ぽぽろスクエア」(大阪府松原市)では、障害があっても恋愛や結婚をして豊かに生きる土台となる性教育に力を入れている。命や尊厳にかかわる大切なことだからこそ、丁寧に、具体的に伝えたい。授業の様子を取材した。
「今日は男性の体について学びます。みんなが幸せに生きていくための大切な学びやからね」
講師を務める職員の乙須(おとす)直子さん(46)が、教室で18~21歳の男女6人に語りかけた。授業名は「こころとからだの学習」。この日は「男性の体」の授業(90分)で男性器(ペニス)のはたらきや射精について学ぶ。
ともに授業を進めるのは元教員の北野伸昇(のぶのり)さん(72)。「みんな、朝起きたときにパンツがぬれてたことはないか」との質問に、男子学生たちが口々に「ある」と答えた。
その様子を見て乙須さんは「うんうん」とうなずき、「おねしょじゃないよ。夢精といって大人のすてきな男性になった証拠だからね」と続けた。
ペニスの形をした布製の模型…
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- 【視点】
近年日本でも関心が高まっている、、子どもや若者がセクシュアリティについて前向きに考え、受け入れ、実践することができるように応援する包括的性教育は、妊娠、避妊、性感染症といった、私たちが「性教育」と聞くと思い浮かぶ内容だけではなく、人間の尊厳
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