米ニューヨークの国連本部で21日、各国首脳などによる国連総会の一般討論演説が始まった。だが、イスラム主義勢力タリバンが実権を握ったアフガニスタンや、国軍によるクーデターが起きたミャンマーの「代表」は誰なのか、混迷を極めている。
「我々は、アフガニスタンにおける20年の紛争を終わらせた」
21日午前、国連総会議場。バイデン米大統領は演説中、しきりに斜め左に視線を向けた。左側の前から2列目にはアフガニスタンのイサクザイ国連大使が座っている。バイデン氏をじっと見つめ、耳を傾ける姿が、国連の中継動画で何度も映し出された。
夕方になり、ロイター通信は「タリバンが国連大使を任命」と報じた。国連のハク副報道官によると、タリバンから20日、報道担当のシャヒーン幹部を新たな国連大使として任命し、一般討論演説にはムタキ外相が出席したいという趣旨の書簡を受け取ったという。
同じ国を代表する「国連大使」…