「長浜大秀吉展―秋の陣―」が10月1日から開催

松浦和夫
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 長浜城を築城し、長浜曳山祭(ひきやままつり)の誕生に寄与した豊臣(羽柴)秀吉の活躍を紹介する「長浜大秀吉展―秋の陣―」が10月1日から、滋賀県長浜市元浜町の市曳山博物館で開かれる。4月から5月にかけて開催された春の陣に次ぐ企画展。秋の陣では長浜城主時代や賤ケ岳の戦い以降の秀吉に焦点をあて、長浜城歴史博物館などが所蔵する約20点の資料でたどる。

 1573年、湖北を支配していた浅井氏を打ち破った秀吉は、織田信長からこの地を与えられた。翌年ごろから長浜城の築城を始め、城下町を整備。長浜曳山祭を春季祭礼として執り行う長浜八幡宮や竹生島(ちくぶしま)の寺社を復興したとされる。秀吉の湖北統治は、信長が本能寺の変で討たれた82年まで続いた。

 秋の陣では、新資料の「羽柴秀吉備前国児島攻め備(そなえ)」が展示される。秀吉が信長の命を受け、77年に開始した毛利氏に対する中国攻めで、備前国児島(岡山県)の常山城攻め(82年)の際の武将の配置が記されている。この戦いを巡っては、史実か疑問視されていたが、この文章で裏付けられたという。

 このほか、賤ケ岳の戦い(83年)で柴田勝家を破り、信長の後継者の地位を確実にした秀吉と、徳川家康が戦った小牧・長久手の戦い(84年)の様子を描いた屛風(びょうぶ)を展示。この戦いの際に、長浜の町衆が秀吉に陣中見舞いとしてふなずしを贈り、そのことに感謝する秀吉から町衆への礼状も紹介する。

 秋の陣は10月18日まで。一般600円、小・中学生300円(長浜市と米原市の児童・生徒は無料)。問い合わせは市曳山博物館(0749・65・3300)へ。(松浦和夫)

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