防衛省、芸能人らインフルエンサー100人に接触計画 予算増狙い

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 防衛予算の大幅増額をめざし、防衛省がユーチューバーらに「厳しい安全保障環境」を説いて回る取り組みを計画している。今月、100人を想定して対象者の選定作業に着手。ネット上で影響力を持つ「インフルエンサー」らを味方につける狙いだが、省内には予算増ありきの世論喚起策に懸念の声も出ている。

 同省関係者によると、今月、計画を示した文書が省内に示された。「防衛予算の大幅な増額を実現する」との目的に加え、有識者やインフルエンサーに「省全体を挙げて」説明するとの方針が明記されている。島田和久事務次官による指示ともうたわれているという。

 働きかけの対象は「国民に影響を有する防衛・安全保障が専門ではない学者、有識者、メディア関係者」。100人程度をリストアップするため、省内に推薦を求めている。具体例として、国の財政や予算のあり方などを議論する財務相の諮問機関「財政制度等審議会」の学者や経済界幹部のほか、テレビのニュースや情報番組に出演する有識者や芸能人、ユーチューバーらを挙げている。

 防衛になじみがなくても厳し…

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    津田大介
    (ジャーナリスト)
    2021年9月19日1時36分 投稿
    【解説】

    中央省庁が自ら積極的に進めたい政策について、新聞やテレビの記者たち向けに懇談会をやって説明したり、フリーで活躍するジャーナリストや批評家など、影響力のある人のところに出向いてレク(他部署や政治家、外部の人間に説明するときに幅広く使われる霞ヶ

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    津田大介
    (ジャーナリスト)
    2021年9月19日1時43分 投稿
    【視点】

    (前の投稿が「解説」だったので、今回の報道内容を自分なりの「視点」で読み解いたものを続けます) 前投稿を前提にこのニュースを読み解くと、従来財務省や経産省などが当たり前のようにやってきた「メディア関係者や有識者へのレク」を、 ①

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