リアルなブラタモリ 下諏訪町が黒曜石採掘ツアー 長野県民限定で

依光隆明
[PR]

 8月にNHKで放送された「ブラタモリ」の諏訪編に触発され、普段は立ち入りできない縄文時代の黒曜石採掘跡見学ツアーを長野県下諏訪町が作りあげた。感染対策で対象は長野県民だけ。町内の温泉旅館に宿泊する1泊2日プランで、基本の料金は3万5千円(1人1室利用はプラス3千円)。10月23日から11月7日までの休日前後に行う。

 ブラタモリ諏訪編のお題は「なぜ人々は諏訪を目指すのか?」。旧石器時代から縄文時代にかけ、諏訪地域には人々を吸引する魅力があった。その魅力を探っていく構成で、特に質・量ともに他を圧した黒曜石にスポットを当てた。

 その最大の産地が現在の下諏訪町周辺だった。中でも2003年に発見された縄文晩期・3千年前の黒曜石鉱山跡(星ケ塔遺跡)は産地の象徴として知られている。ブラタモリでもクライマックスにこの鉱山跡が紹介されたが、現場は標高1500メートルの山の中。普段は立ち入りできない。

 ならば町が希望者をお連れしよう、と考えて実現したのがツアーだった。出発日は10月23、24、29、30、31、11月7日で、各回定員16人。JR下諏訪駅前に集合したあと、新型コロナの感染対策で2席分を1人で使いマイクロバスで回る。

 町観光推進部長の井上健太さんは「最大の魅力は発見した本人が案内してくれることです」と話す。星ケ塔の縄文鉱山跡を発掘したのは町教育委員会の宮坂清さん。ブラタモリにも出演した宮坂さん本人が黒曜石関連の案内人を務める。

 ツアーではほかに諏訪大社下社や御柱祭の名所なども回る予定。それらの案内人は、同じくブラタモリに出た諏訪信仰研究家の石埜三千穂さん、諏訪湖博物館専門研究員の小口徹さんが務める予定。

 予約申し込みは町の専用サイト(https://shimosuwaonsen.jp/experience/5391/別ウインドウで開きます)へ。(依光隆明)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら