アフガニスタンに12億ドルの支援表明 国連ハイレベル会合

アフガニスタン情勢

ローマ=大室一也

 イスラム主義勢力タリバンが暫定政権を樹立したアフガニスタンへの支援を巡り、スイス・ジュネーブの国連欧州本部で13日、ハイレベル会合が開かれた。各国外相や国連傘下の各機関トップらがオンラインなどで出席。国連によると、人道支援や開発支援で計12億ドル(約1320億円)以上の支援が表明された。

 国連のグテーレス事務総長は、アフガニスタンでは「何十万人もの人が家を追われ、同時にひどい飢餓状態にある」などと述べ、今後4カ月で1100万人を緊急に支援するため、6億600万ドルが必要だとして協力を呼びかけた。

 米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)や世界保健機関(WHO)、国際NGOなどを支援するためとして、6400万ドルを拠出すると表明。フランスのルドリアン外相も、UNHCRや世界食糧計画(WFP)支援のため、1億ユーロ(約130億円)を出すとした。日本の鷲尾英一郎外務副大臣は、国際機関を通じた水や食料、農業、教育などへの6500万ドルを含め、今年中に総額約2億ドルを支援する日本の従来方針を説明。中国の駐ジュネーブ国連代表部大使は新型コロナウイルスのワクチン300万回分を寄付すると述べた。

 一方、アフガニスタンの隣国からは、これまで難民を受け入れてきた国への支援を忘れてはならないとする指摘も。パキスタンのクレシ外相は、過去40年間で300万人超の難民を受け入れてきたと主張し、「特に新型コロナウイルスがある困難な時代、受け入れ国は支援されなければならない」と訴えた。

 アフガニスタンの社会基盤では、タリバン傘下の航空当局が、カタールの支援を受け、カブール空港の国内線の運航を再開している。トルコのチャブシュオール外相は過去6年間運営を支援してきたとして、「空港を運営するため、カタールと協力し、我々の経験や専門知識を提供する用意がある」と話した。(ローマ=大室一也)