冷徹な裁判長、米国が追う手配犯…謎多きタリバン閣僚、記者が解説

有料記事アフガニスタン情勢

バンコク=乗京真知
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 アフガニスタンで権力を握ったイスラム主義勢力タリバンが、新政権の樹立を宣言し、閣僚の顔ぶれを発表した。閣僚ら33人のリストには、米国が報奨金を掛けて追う大物や、公の場に姿を見せたことのない重鎮が並ぶ。

 なかでも20年ぶりに復活した「勧善懲悪省」の大臣は、これまで報道で取り上げられたことがほとんどない人物だ。いずれも地縁や血縁を足がかりに、戦場や外交の舞台で結果を残し、組織内でのし上がってきた面々とみられている。

 閣僚人事にあたっては、宗教学者で戦闘経験がないとされる3代目最高指導者のアクンザダ幹部が、どんな布陣を敷くのかが注目された。タリバン内には派閥があり、過去には人事のもつれで内部対立を生んだ経緯がある。タリバンは権力掌握から発表まで、3週間以上かけて人事を練った。

 まず最高指導者のアクンザダ幹部は、予想されていた通り、宗教的な最高権威として国の頂点に立つ。重要事項の最終決定権は握るものの、実際の政権運営は閣僚たちに任せるものとみられている。

 アクンザダ幹部の経歴は、朝…

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