JAXAで研究をしていた私が先生になったわけ 広がる教員への転職

有料記事

高浜行人
写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
[PR]

 社会に出てから教員をめざす人のため、普通の教員免許がなくても教壇に立てるようにする。全国の学校で、そんな事例が少しずつ広がっている。文部科学省も教員のなり手不足を背景に、多様な人材が集まる学校をめざして採用を後押しする。半面、大幅に進めるには課題もある。(高浜行人)

 茨城県立つくば工科高校の鈴木悟史教諭(41)は昨春に教員になるまで、同県つくば市内の宇宙開発関連会社の社員だった。2014年から2年間、宇宙航空研究開発機構(JAXA)に出向して宇宙用ロボットの研究にかかわった。

 会社で後輩を指導する立場になると、経験を若者を育てることに使いたいという思いが芽生え、教員への転職を考え始めた。教職課程がない高等専門学校の専攻科出身。大学院時代も研究で忙しく、教員免許をとる時間はなかった。

教員免許なくても正規の教員に たどりついた「特別免許」

 無理だと思いつつホームページを調べると、普通の教員免許を持たない社会人が教員になれる特別免許状という制度があると知り、県の採用試験に応募して合格した。

 20年春、全国でも数少ない…

この記事は有料記事です。残り1935文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら