今年の通常国会では、参院本会議場にスロープが設置され、車いすを使う障害を抱えた議員が、憲政史上初めて登壇して投票した。一方、新型コロナウイルスの感染が広がるなかの「深夜国会」など、国会の慣習が障害当事者の負担にもなった。国会の多様性への歩みはどこまで進んだのか。車いすを常時使用する3人の参院議員に聞いた。
当選から2年、初めての直接投票
「初めて直接投票できた。新しい第一歩で、責任の重さを感じた」
今年3月、2021年度予算案の採決があった参院本会議で、初めて登壇した立憲民主党の横沢高徳氏は、当時をそう振り返った。モトクロス選手だった横沢氏は1997年、練習中に脊髄(せきずい)を損傷してから車いす生活を送っている。
横沢氏が初当選した2019年参院選では、れいわ新選組の舩後靖彦、木村英子両氏も加え、車いすを常時使う3人の国会議員が誕生した。それを機に、エレベーターや多目的トイレの整備など、参院ではバリアフリー化が進んだ。
深夜国会「心臓が気になった」 避けられぬ「密」コロナ感染も
今年1月には本会議場にスロ…
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