JR東海が「HC85系」公開 ハイブリッドで国内最速

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今泉奏
【動画】新型特急HC85系の試験走行が公開された=今泉奏撮影
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 JR東海は24日、名古屋と飛驒高山などを結ぶ特急「ひだ」、紀伊半島を結ぶ「南紀」として2022年度に投入予定の新型車両を報道陣に公開した。非電化区間も走るためディーゼルエンジンを積む車両で、蓄電池も積んだハイブリッド式としては国内初の最高時速120キロで走行できる。

 新型車両は「HC85系」で、現行のキハ85系の後継となる。HC85系の試験走行車はこの日、報道陣を乗せて鵜沼駅(岐阜県各務原市)を出発し、名古屋駅へ向かった。停車時はエンジンが止まり、アイドリングストップの状態となる。エアコンや照明、放送は蓄電池で動かし、車内は静かだ。走行時の振動や音も現行車両と比べて小さい。

 JR東海として、ハイブリッド式の導入は初めて。キハ85系はディーゼルエンジンが2台なのに対し、HC85系は1台で、ブレーキ時に発電した電気をためる蓄電池も動力源になる。

 キハ85系と同じ最高時速120キロを実現する一方、車体の軽量化などで燃費は約35%向上させた。温暖化の原因となる二酸化炭素は約30%、窒素酸化物は約40%削減し、環境性能を上げた。新たに座席コンセントや荷物スペースを全車両に設け、利便性も高めた。

 安全面も進化した。エンジンや蓄電池の状態など約4千項目のデータを0・2秒ごとに記録。車両基地や指令所から常時監視して異変を察知できるシステムで、エンジンで動く車両としては国内で初めて導入した。車内に防犯カメラや非常通話装置も備え付ける。

 HC85系は、2019年1…

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