「ゴール見えないマラソン」 疲弊する訪問看護の現場
長野佑介
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、緊急事態宣言の延長と対象地域の拡大が17日決まった。各地で急増しているのが自宅療養者だ。中には容体が急変して亡くなるケースも。神奈川県藤沢市を中心に自宅療養者の健康観察や訪問看護を担う看護師らの活動に密着した。現場でいま、何が起きているのか――。
「きょうも新規の患者さん、たくさんいます。どんどん電話しましょう」
16日午前9時、ビル6階の会議室。藤沢市などの自宅療養者を対象とした「サポートセンター」に勤める看護師らによるオンライン会議が始まった。
「昨日の赤フラグの50代男性、夜のうちに家族が119番通報したそうです」。「赤フラグ」とは、症状の重さの目安となる血中酸素飽和度が、正常値とされる96%を下回る93%以下の療養者を指す。男性は15日夜に容体が悪化し、入院が決まったことが報告された。
センターでは、入院待機者や…
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