中日でNPB30年ぶり助っ人バッテリー先発 前回は?

松沢憲司
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 プロ野球では、30年ぶりとなる、助っ人同士の先発バッテリーが実現した。中日ドラゴンズ与田剛監督は14日の巨人戦(東京ドーム)で、投手にヤリエル・ロドリゲスを、捕手にアリエル・マルティネスを起用した。

 プロ野球の長い歴史の中で捕手登録の助っ人は少なく、外国人バッテリーが先発したのは1991年6月8日のロッテ以来だ。この時は敵地での近鉄戦で、投手に台湾出身の荘勝雄(後に日本国籍を取得)が、捕手に米国人のマイク・ディアズが先発起用された。

 捕手は、投球の組み立てなどで投手との細かいコミュニケーションが不可欠となる。そのため、言葉の壁が懸念され、助っ人の起用が難しいポジションだ。今回の中日の場合は、キューバ人同士。日本人捕手を起用するよりも、バッテリー間の意思の疎通はむしろスムーズになる。

 打力が高いA・マルティネスは、育成契約3年目だった昨季途中に支配下登録された。今季は開幕直後のけがで離脱を強いられ、この日が約4カ月ぶりの先発出場となった。

 ロドリゲスも育成出身で、昨年8月に支配下に。今季は東京五輪の予選でキューバ代表に参加したため、一時チームを離れ、この試合が今季4度目の登板となった。

 中日は前夜、1点を追う七回にダヤン・ビシエドの2ランで試合をひっくり返したが、八回に巨人に再逆転され負け越しが今季最多の11に。自力優勝の可能性も消え、苦しい戦いが続いている。

 昨季は、実現しなかった「キューバ・バッテリー」を初めて起用。だが、ロドリゲスは丸に2本塁打を浴びるなど、六回途中5失点で2敗目を喫した。

 降板後、24歳の右腕は「状態はよかったけど、1人の打者にやられてしまった。すごい悔しいよ…」とコメント。与田剛監督は「(バッテリーの)相性はよかったと思う。力のある選手に打たれたけれど、リズムはつくってくれた」と前向きに評価した。(松沢憲司)

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