司法解剖検査料水増しに加担 認めた講師を解雇 近畿大

狩野浩平
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 近畿大医学部法医学教室の元主任教授らが大阪府警から国費の司法解剖検査料をだまし取ったとされる事件で、近大は29日、検査項目を水増しした請求書を作っていたとして、同教室の60代の男性講師を懲戒解雇とし、発表した。

 近大広報室によると、男性は元主任教授の巽(たつみ)信二容疑者(66)=懲戒解雇、今月16日に詐欺容疑で再逮捕=の指示で、解剖のために採取した標本数を水増しした請求書を作っていた。近大が確認したところ、だまし取った金額は約4900万円にのぼるという。

 男性は大学の調査に対し、不正だと認識しながら水増ししていたことを認めた上で、個人的な利益は得ていなかったと説明したという。近大は「事案の悪質性を重く受け止め、処分を決定した」としている。

 近大は「このような事態が生じたことは誠に遺憾で、教職員のコンプライアンスを徹底する」とコメントした。(狩野浩平)

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