自転車の美やデザイン、実物や絵で紹介 県立近代美術館

斉藤智子
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 徳島県立近代美術館徳島市)で、特別展「自転車のある情景」が開催されている。自転車がモチーフになった絵画やポスター、写真、デザイン性に富んだ自転車の実物や部品の数々を展示。出品約130点を通じて、19世紀から現代までの世相を映した美術作品や自転車そのものの機能美に触れられる。

 実物展示では、世界最大のハンドメイド自転車展示会で2012年の最高賞に輝いた「ハミングバード」や木目が美しいマホガニー製自転車など現代のデザインのものから、19世紀後半のクラシックな自転車までそろう。明治期の錦絵に描かれた三輪自転車と実物とを見比べることもできる。

 自転車を描いたモダンアートとして、シャガールや松本竣介、瑛九などの作品も展示。キュービスム(立体派)の作家メッツァンジェの「自転車乗り」は、残像のように描き込まれた線などから疾走感が伝わってくる。

 友井伸一・上席学芸員は「じっくり見ると、いろんな発見がある。競輪のポスターもレトロな感じでおもしろい」と話す。9月5日まで。一般900円、高校・大学生670円、小中学生450円。夏休み期間と土日祝日は小中高生は無料。月曜(8月9日除く)と8月10日休館。(斉藤智子)

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