蔵珠院の「まい込み泉」など3件を登録文化財に答申

斉藤智子
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 【徳島】国の文化審議会は16日、蔵珠院(ぞうしゅいん)(徳島市国府町)のまい込み泉(いずみ)と茶室、有宮(ありみや)神社本殿(三好市西祖谷山村徳善)の3件を国の登録有形文化財(建造物)に登録するよう文部科学相に答申した。

 真言宗の寺院・蔵珠院の境内にある「まい込み泉」は、その形から「栄螺(さざえ)の泉」とも呼ばれてきた珍しい井戸。徳島市教育委員会によると、寺に伝わる安政3(1856)年の古図にも記されている。開口部は直径約6メートルで、すり鉢のように掘り下げた壁面に阿波の青石を積んで、らせん状の通路を設けている。現在は水はない。

 茶室は銘木をふんだんに使った数寄屋で、慶応2(1866)年の吉野川の洪水の痕跡が残っている。

 有宮神社があるのは、大歩危峡右岸の山村集落。尾根筋に、国の重要文化財(建造物)である山岳武士の屋敷「徳善家住宅」と並んでいる。「西祖谷山村史」に1549年創建との記述がある。三好市教委によると、本殿は、社殿各所が彫刻で華やかに飾られているのが特徴だという。(斉藤智子)

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