グーグル、日本で送金決済アプリ買収 自前で金融事業へ

中島嘉克
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 米グーグルは13日、送金・スマホ決済アプリを運営する「pring(プリン)」(東京都港区)の全株式を取得すると明らかにした。グーグルが日本で手がけるスマホ決済サービス「グーグルペイ」は、今はクレジットカードや電子マネーでの決済を仲介する機能にとどまる。グーグルが国内で金融事業に本格参入すれば、競争が激化しそうだ。

 プリンの主要株主のメタップス、ミロク情報サービス、日本ガスが13日、それぞれグーグルに全株を売却すると発表。グーグルも取材に「プリンの全株を取得する契約に合意した」とコメントした。買収は8月下旬までに完了予定で、買収額は公表していない。

 プリンは、みずほ銀行やメタップスなどが共同出資して2017年5月に設立したスタートアップ。個人間の送金に強みを持ち、ユーザーは数十万人規模とみられる。アプリに銀行口座を登録すると、スマートフォンで送金やQRコード決済ができる仕組みだ。

 国内のスマホ決済を巡っては、ソフトバンクグループの「ペイペイ」やNTTドコモの「d払い」、メルカリの「メルペイ」などがシェア争いを繰り広げている。(中島嘉克)

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    伊藤大地
    (朝日新聞デジタル編集長)
    2021年7月14日17時43分 投稿
    【視点】

    IT企業の買収には、「人材を買う」「シェアを買う」など様々なパターンがありますが、このGoogleによる「pring」の買収は、「製品・サービスを買った結果として、時間を買う」パターンではないでしょうか。決済事業は、銀行との接続がキモになり

    …続きを読む